オリジナルのフィギュアスケート団体競技
“スケートリーディング” にかける高校生たちの物語―。
「君は一生僕には勝てない。」
ライバル・篠崎怜鳳からのその一言に、フィギュアスケートを辞めた前島絢晴。数年後、高校生となった前島は持ち前の運動神経をいかし、様々な部活の助っ人をしながら、何かに打ち込むことのない日々を過ごしていた。
ある日、前島はライバルだった篠崎がシングルからスケートリーディングへ転向するという記者会見を目にする。
そんな前島の前に流石井隼人と名乗る少年が現れる。彼は前島が以前シングルで活躍していたことも知っている様子で、「俺には、お前が必要だ」とフィギュア団体競技・スケートリーディングの世界へ誘うのだった。
架空のフィギュアスケート団体競技。
1チーム5人が一斉に滑り、技術点(ユニゾン性など)と芸術点(構成、エンターテイメント性など)の合計で勝敗を競う。
3つのポジションがあり、各ポジションにつき必ず1人はいなければならない。
各ポジションの組み合わせは自由だが、それぞれに定められた要素の演技を行わなければならない。
- ①リード:
- 連続ジャンプ技の多いポイントゲッター
- ②ウイング:
- ツイストリフトなどで空中を飛ぶ役割を主に担当
- ③ガード:
- リフトやステップなどの演技面を支える
5人が一斉に滑る動きを採点する競技であるため、15台のカメラを使用した自動計測システムと9名の審査員によって行われる。
シングルなどの競技と同様に採点され、勝敗は点数の多さで決まる。
基本的な技術点、構成点とも呼ばれる芸術点の他に、スケートリーディングではエンターテイメント性も評価の対象に入る。小道具の使用なども禁止されていない。
前島たち高校生が出場する大会としては、グランプリシリーズ、インターハイ、氷華杯などいくつかの大会がある。
各試合、ショートプログラムとフリースケーティングを行う。
ショートプログラムでは毎年既定の課題曲に沿った演技を行い、フリースケーティングは自由曲による演技を行う。フリースケーティングの自由曲にこそ各高校の特色が表れやすい。